株式会社クロスデバイス

[VRソリューション/Webサービス/SPツール/企画立案]

静岡県浜松市本社/東京営業所

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クリエイティブへの取組み

自社JR広告 社内プレゼンドキュメント

第1回 2005年
自社JR広告を社内プレゼンで決める!
ドキュメント
第2回 2007年
営業部も制作部も全員でアイディアを持ち寄る!
ドキュメント
第3回 2010年
見る人の共感を呼ぶ広告を!
ドキュメント
 

第1回ドキュメント2005 自社JR広告を社内プレゼンで決める!

社内デザイナーによるデザインコンペを開催!
当社では2005年10月24日(月)、JR浜松駅の新幹線下りホームに掲載する自社広告のプレゼンを行いました。今回の目的は、社名の刷り込みによる企業ブランドの認知と、業務内容の明確なアピール。広告を目にした人を最終的にクロスデバイスのwebへ誘導するのがねらいです。
当日は社内のデザイナー4名が11のアイデアスケッチを持ち寄り、営業スタッフを交えてブレゼンスタイルの会議を実施。クロスデバイスの企画会議の一例として、ここでその模様を再現し、採用案が選ばれるまでの一部始終をリアルレポートします。

参加者

進行 プレゼンテーター 会議出席者
早川
代表取締役
早川達典
片桐
デザイナー
片桐忠光
杉田
デザイナー
杉田幸穂
藤森
デザイナー
藤森久実
合志
デザイナー
合志政博
小柳津
企画営業
小柳津至大
藤木
企画営業
藤木将人
富田
企画営業
富田正子
予定調和を打ち破るような発想を
早 川
自分たちの会社をアピールするというのは、日々クライアントの企画を練っている我々にとって、頭の使い方が少し違ったんじゃないかな。
合 志
確かにそれはありますね。クライアントの企画は広い視野で客観的に考えることができるけど、自社のことは知り過ぎているだけにどう絞り込んだらよいのか迷ってしまう。そこで私は、設置場所がJRの駅ということに視点を置いて、アイデアを練ってみました。
まず、A案はJR東海の「そうだ、京都行こう」のパロディ。「そうだ、クロス、聞こう」というキャッチコピーは今ひとつ納得していないんだけど。B案は駅弁をモチーフに、幕の内弁当の中身で当社のサービス内容を表現。Webや印刷物のほか、人材採用もやっていることを表しました。webのアドレスを箸袋に書くことで、箸を手にとって弁当を食べる=クロスデバイスにアクセスすると結論づけています。
藤 木
幕の内弁当か。あれもこれも盛りだくさん入っているという点では、幕の内弁当は便利な表現手段だね。
片 桐
でも、作詞家の秋元康がどこかで言っていたんだけど、「記憶に残る幕の内弁当はない」って。
おかずがいっぱいあると主旨がぼやけて、何がメインのおかずなのか印象に残らないらしいんだ。
富 田
なるほど。それはありますね。
早 川
A案のパロディはちょっと中途半端な気がするな。設置場所がJRということを考えると問題が生じるかもしれない。説明してわからせるのではなく、見た瞬間に膝を打つようなのがいいな。斬新さ、ひねり、突飛性が感じられて、予定調和を打ち破るような発想がほしい。
合志
予定調和そのもののC案は(笑)、新幹線の中でなかなかよい考えが浮かばず、頭を抱えるビジネスマンが主人公。
「次はアクセスぅ」というキャッチコピーは車内アナウンスに掛けています。もうひとつのD案は、JRの駅に限定した図案ではないんだけれど、コロンブスの卵の話をヒントに考えたもの。卵を立たせるには底を割ればよいというヒラメキや発想を当社の役割に当てはめました。

合志案

サムネールを拡大

富田

藤森案

サムネールを拡大

小柳津

ニッチをうまく攻めるとか専門分野に強いとか
小柳津
新幹線の案はシンプルでいいですね。スコン、スコンとテンポが感じられて、移動中のビジネスマンにはリズムが合うと思います。
考えて、悩んで、爆発するという序破急をオーバーに表現すれば、マンガみたいでおもしろい。
早 川
若い世代にはウケるかもしれないな。じゃあ次は藤森さんいってみよう。
藤 森
はい。複数の企業広告が並ぶ駅のホームで、当社の広告を最も目立たせるにはどうすればよいかを考えました。パッと見て、真っ先に目に飛び込んでくるデザインにしたいなと。で、思いついたのが工事中の告知看板。黄色と黒のストライプを大胆に使い、キャッチコピーは「只今、あの企業さんをメンテナンス中」に。
もうひとつの案も同じく工事中の看板デザインで、「安全第一」を「企画第一」に言い換えたもの。ヘルメットに書いた「W+D」はWebとDTPの頭文字で、“企業の悩みを解決するさまざまな工事をしています”という意味です。
杉 田
デザイン的にはかなり目立ちますよね。視線の誘導にはインパクト十分。
早 川
でも、メッセージ性が弱い。見る人に、この広告は何を言いたいんだろうと思わせてしまう。「企画第一」というキャッチコピーは個人的に好きだけどね。
合 志
ネームバリューのある大手の広告代理店だったらOKだけど、当社の場合はまだそこまで認知されていない。ある意味、初対面ゆえのていねいな表現を持たせたいね。ほら、当社のクライアントでも、規模は小さいけれど独創性があるとか、ニッチをうまく攻めるとか、専門分野に強いとか、いろいろあるじゃない。そういう“ここだけは負けない”みたいなところをクローズアップしたいな。
小柳津
すると、やっぱり企画力でしょう。普段、お客さんと話していて感じるのは、自分たちでは当たり前だと思ってやっているんだけど、それって実は他では真似できないスゴイことだったりする。そこを指摘してあげると、そうか、そうなのかとあらためて気付くんですよね。
クロスデバイスは考える会社。それも通り一遍の考えではなく、手を替え、品を替え、のた打ちまわって考え抜いて、クライアントには涼しい顔で提案するんだ。
頭の体操をしながら社名を刷り込もう
藤 木
お客さんのところに提案を持っていくと、「その手があったか!」と目を輝かせてくれる。クライアントと一心同体になって、最後の一滴まで知恵を絞り出すという我々の姿勢をアピールしたい。
早 川
ヒートアップしてきたぞ。クライアントとじかに接する営業は熱いな。
片 桐
では、僕の案を発表します。全部で3つ考え、「あっさり編」「じっくり編」「こってり編」とネーミングしました。まず、「あっさり編」はクロスデバイスという社名を多くの人に広く知ってもらうことがねらいで、社名のみをPR。[Fwd:準備完了]というのは、「準備完了しましたので、みんなに伝えてください」というメッセージです。
「じっくり編」は当社の一番のサービスであるアイデアや企画を前面に押し出し、プランはあるのに、その先の一歩が踏み出せずに苦しんでいる企業をサポートしますという投げかけ。左の紙くずの絵はアイデアをゴミにしないでという暗喩です。
藤 木
Fwdは転送だよね。準備完了したことを転送するってどういう意味?
片 桐
「準備完了したらしいよ、みんなもアクセスしてみたら」って仲間に伝えてほしいということ。わかりにくい?
藤 木
そういうことか。だったらむしろ、[Re]にして、「どこか、いい会社ない?」という問いかけに対して、「クロスデバイスがあるよ」とレスポンスした方が直感的でわかりやすいんじゃないかな。
片 桐
なるほどね。もうひとつの「こってり編」はクロスワードパズルを使った広告。縦のカギ、横のカギに当社のサービス内容を散りばめてヒントとし、「クロスデバイス」という解答を引き出そうというもの。頭の体操をしながら、社名を刷り込んじゃおうという作戦です。

片桐案

サムネールを拡大

藤木

企画というのは自由自在。アプローチの道筋も無限
早 川
「こってり編」というより、「ちゃっかり編」だね。広告っぽくないところがスマートで、入口としての機能も果たしている。クロスワードとクロスデバイスを掛けているところも気に入ったな。
小柳津
僕もこういうの大好き。思い出せそうで、なかなか思い出せないヒントにして、いつまでも後を引く出題にしたらどうでしょう。なんだっけ、なんだっけって、喉まで出かかっているキーワード。大阪へ着いてからも気になって、同僚に電話して聞いちゃうくらいの(笑)。
藤 森
マス目が多過ぎてゴチャゴチャしているのを何とかしたいなあ。ケータイのカメラでパシャッと撮って、車内で解いてもらうようにしたら、広告をお持ち帰りいただけるんじゃないでしょうか。
早 川
なるほど。それはアイデアだね。
藤 森
視点を変えると今まで見えなかったものが見えてくるというのは、当社の姿勢を表す意味でも的を射ていると思います。広告を正面から漠然と見ていても何も見えてこないけど、しゃがんで斜め下から眺めると、そこに意外なものが隠されていたとか。片目をつむったり、一部を手で隠したり、見る人に何かアクションを起こさせるものがいいですね。
つまり、最初のアナウンスはただの口実で、要はスクリーンに観客の視線を引き付けるための仕掛けなんですね。「あ、引っ掛かっちゃった」と思うと同時に、うまいなあと感心しました。
早 川
欲を言えば、もうひとひねり欲しいな。企画の匂いが漂うようなものが。
合 志
考え方の開陳というか、僕たちはいつもこんなふうに考えているというのを伝えたいね。企画というのは自由自在で、アプローチの道筋も無限にある。そういう頭のやわらかさみたいなところをプッシュしたい。パズルにだまし絵の手法を取り入れるというのはどう?
早 川
すごい話になってきたな。これは設計が難しいぞ。じゃあ最後は杉田さん。

小柳津

藤森

ビジネスマンがホッと一息つける広告
杉 田
はい。A案は新幹線の上り下りにかけて、上りを「上がる」に、下りを「下がる」に言い換えています。営業成績が「上がるコツ」と「下がるワケ」をキャッチコピーにして、背景は駅名を右肩上がりのグラフになぞらえました。
早 川
成績や業績が上がる下がるというのは、当社のビジネスサポート体制をよく表していていいんだけれど、上り下りに掛けるのはまずいな。JR広告としては、下り方面への配慮に欠けているよね。
小柳津
ただ、右肩上がりのグラフは営業としてはそそられます。設置場所が他だったら使えたかもしれないですね。
杉 田
B案はしりとりになっていて、始まりが「CROSSDEVICE」で、おしまいが当社のURL「www.crossdevice.co.jp」。マス目の中には業界用語を入れたり、ちょっと脱力するような絵を入れたりして、あれこれ織り混ぜることで楽しさを演出しています。マス目をアイコンとみなしてきちんと作り込み、デザイン力のある会社だということもアピールしたい。
片 桐
しりとりとは、これまたノスタルジック。単純だけど、日々、日本語を操る我々にとっては永遠の言葉遊びでもある。
藤 木
クロスデバイスの「ス」から始まって、当社のアドレスで終わるというのも、よく考えられている。最初と最後にキーワードがあるから、真ん中は何でもいいわけだね。ただ、社名が英文表記だからちょっとわかりにくいな。最後もパンダの「ダ」で終わって「www(ダブリュ…)」と続くのが、今ひとつスルッとつながらない。この問題点をクリアすれば、いい広告になりそうな気がします。
藤 森
これが駅のホームに掲げてあったら、新幹線の待ち時間にマス目を一つひとつ目で追っちゃう。仕事で疲れているビジネスマンがホッとひと息つける広告、クスリと笑える広告もアリですよね。
合 志
それぞれのアイコンを何にするか、どう並べるかで出来が大きく変わるだろう。親しみやすくてシンプルなんだけど、実はよく考えられているものにしたいな。
片 桐
そうそう。でも、考え抜いた痕跡を残しちゃいけない。サラッとしていて、センスのよさを感じさせるものにしないとね。これも設計するのが難しそうだな。
早 川
よし。じゃあ、この11案をみんなで採点して候補を選ぼう。どの案が選ばれたとしてもブラッシュアップは必要だ。それから、キャッチコピーは極めて重要だね。端的な表現で、見る人の心をギュッとつかむものがいい。ウィットを利かせて、さらりとスマートにつくってくれ。せっかくやるんだから、「浜松におもしろい企業があるよ」とウワサになるような名物広告にしようじゃないか。

杉田案

サムネールを拡大

藤木

早川

採用案決定

この後、各自よいと思うもの5案ずつ選び、上位から順に5点~1点を配点。全員の点数を集計し、クロスワード案が選ばれました。

1位
片桐案
クロスワードパズル
29点(7人)
2位
合志案
新幹線の中で考えるビジネスマン
24点(7人)
3位
杉田案
しりとり
16点(5人)
4位
合志案
コロンブスの卵
14点(7人)
5位
片桐案
[Fwd:準備完了]
13点(4人)
 

決定デザイン

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